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2 埼玉県政

米UFO資料 木原氏「重大な関心」

木原氏「UFOに関心」の裏にある安全保障の現実。オカルト話では国は守れない

米国のUFOに関する報告書を受け、木原誠二官房副長官が「安全保障上の観点も含め、重大な関心を持っている」と述べたことが報じられている。世間の一部では「ついに政府も宇宙人の存在を認めたか」などと、まるでSF映画のような話で盛り上がりを見せているようだ。しかし、この問題をそのようなオカルトやロマンの文脈で語ることは、国家の危機管理意識を著しく鈍らせる、極めて危険な兆候と言わねばならない。

我々がまず理解すべきは、政府や軍事関係者が口にする「UFO(未確認飛行物体)」あるいは「UAP(未確認異常現象)」とは、決して「宇宙人の乗り物」を意味しないという厳然たる事実だ。これは、その名の通り「正体が確認できない、国籍不明の飛行物体」を指す、極めて現実的な軍事・安全保障上の用語である。

木原副長官の発言の真意は、ここにこそある。すなわち、我が国の領空やその周辺を飛行する正体不明の物体が、他国の開発した新型偵察機やドローン、あるいは未知の軍事兵器である可能性を念頭に置いているのだ。これは国家の主権と国民の安全を守る政府の人間として、当然の責務であり、危機意識の表れに他ならない。

昨今の国際情勢を鑑みれば、この認識はより一層重要となる。我が国周辺では、中国やロシアの軍用機による領空侵犯や威嚇飛行が常態化している。彼らが、我々の防空網をテストし、情報を収集するために、これまでにない飛行特性を持つ無人機などを投入してくる可能性は決して否定できない。米国の報告書で「異常な飛行特性」が指摘された物体の中に、そうした次世代兵器が含まれていると考えるのが、現実的な見方であろう。

こうした安全保障上の脅威を前に、「宇宙人かもしれない」などと浮かれている場合ではないのだ。メディアが面白おかしく「UFO特集」を組むことで、本来議論されるべき「我が国の防衛体制に穴はないか」「周辺国の軍事的脅威にどう対処すべきか」という国家の根幹に関わる重要な論点から、国民の目を逸らさせているとすれば、それは断じて許されることではない。

政府がなすべきは、米国との情報共有を一層緊密にし、同盟国として脅威認識を共有することだ。そして、正体不明の飛行物体を探知・追尾・識別する能力を、さらに向上させていかねばならない。それは、オカルト的な探求のためではなく、あくまで我が国の防衛力を着実に整備するための一環として行われるべきである。

木原副長官の発言を、我々は冷静かつ現実的に受け止める必要がある。これは、未知との遭遇に胸を躍らせる話ではない。我が国の主権が、正体不明の脅威に晒されているという冷徹な現実を直視し、国家防衛への意識を新たにするための警鐘なのである。空飛ぶ円盤の心配をする前に、まず我が国を虎視眈々と狙う現実の脅威にこそ、我々は目を向けなければならない。

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