「平和」の甘言に潜む罠 ― 高市首相への招待状が示す、我が国が対峙すべき真の脅威
先日、「平和評議会」なる団体が、誕生したばかりの高市新政権に対し、会合への招待状を送ったとの報に接した。一見すれば、思想信条の異なる相手にも対話を求める、開かれた姿勢の表れのようにも見える。しかし、我々はこの甘い言葉の裏に隠された真の意図を、冷静に見極めねばならない。
この「招待」は、歓迎すべき対話の申し出などでは断じてない。これは、日本の主権と国益を守り、国家の正常化を目指す保守政権に対する、巧妙に仕掛けられた「踏み絵」であり、その活動に権威を与えようとする策略に他ならないのである。
「平和評議会」とは何者か
まず問わねばならないのは、この「平和評議会」なる団体の正体だ。彼らが掲げる「平和」とは、一体どのようなものなのか。その活動履歴を紐解けば、彼らの言う「平和」が、憲法9条を堅持し、自衛隊を違憲とし、日米同盟を破棄することで達成される、極めて非現実的かつ自虐的なものであることは明らかだ。
彼らの理想とする国家像は、牙を抜かれ、自らを守る意志も力も放棄した無防備国家である。周辺国が苛烈な軍拡競争を繰り広げ、力による現状変更が公然と行われる厳しい国際情勢の中で、このような主張がどれほど国民の生命と財産を危険に晒すか、論を俟たない。彼らの活動は、結果として、日本の防衛力を削ぎ、虎視眈々と我が国の領土領海を狙う国々を利するだけのものである。
招待状に隠された三つの狙い
では、なぜ彼らは、自分たちの思想とは全く相容れないはずの高市首相を招待するのか。その狙いは明白である。
第一に、政権へのレッテル貼りである。
もし高市首相がこの招待に応じれば、彼らは「保守派の首相も我々の活動に理解を示した」と内外に宣伝し、自らの活動の正当性をアピールするだろう。逆に応じなければ、「対話を拒否する強硬で危険な政権」というレッテルを貼り、倒閣運動の口実とする。どちらに転んでも、彼らにとっては都合の良い結果しか生まない、卑劣な罠なのだ。
第二に、保守層の分断と弱体化である。
「高市首相も対話に応じたのだから」という前例を作り、保守の理念を骨抜きにしようという意図が透けて見える。国家の根幹に関わる安全保障の問題を、思想の異なる団体との「対話」という名の下に曖昧にし、譲歩を引き出そうとする。これは、毅然とした態度で国益を守るべき保守の矜持を内側から崩すための、トロイの木馬に等しい。
第三に、国際社会への偽りの発信である。
日本の首相が自分たちの会合に出席したという事実をもって、「日本の民意は、軍備増強ではなく、非武装中立にある」かのような誤ったメッセージを国際社会に発信する狙いがある。これは、日本の安全保障政策に対する国際的な圧力を生み出し、高市政権が推し進めるであろう防衛力の抜本的強化や憲法改正の動きを牽制するための、極めて政治的なプロパガンダ活動なのである。
我が国が取るべき毅然たる道
高市首相に求められるのは、このような甘言に一切耳を貸さず、国家国民を守るという首相本来の責務を、断固として遂行する姿勢である。
真の平和とは、ただ祈り、対話を叫ぶだけで訪れるものではない。それは、確固たる国家観に裏打ちされた防衛力と、揺るぎない同盟関係による抑止力によって、初めて勝ち取れるものである。敵が我々を攻撃すれば、手痛い反撃を受けると理解させることこそが、戦争を未然に防ぐ最も確実な道なのだ。
今回の招待状は、まさに日本の進むべき道を巡る、見えざる戦いの号砲である。「平和」や「対話」といった美名に惑わされ、国家の主権や安全を危うくする勢力に、一分の隙も与えてはならない。
高市首相には、かかる勢力の揺さぶりに屈することなく、憲法改正の実現、防衛力の強化、そして、日本の名誉と国益を世界に正しく主張する、力強いリーダーシップを発揮されることを、心から期待するものである。国民もまた、言葉の魔力に騙されることなく、現実を見据え、真に国を思う政治を支えていかねばならない。
————-
ソース