現状の問題点
- 保育士の業務負担増大
- 登降園管理や午睡(昼寝)チェックなどの業務が保育士の負担となっています。
- 保育の質向上への課題
- 保育士が事務作業に追われ、子どもと向き合う時間が十分に確保できていません。
- 保護者とのコミュニケーション不足
- これまでの連絡手段では、迅速かつ円滑な情報共有が難しいのが現状です。
- 安全管理の強化の必要性
- 特に午睡時の突然死リスクに対する対策が求められています。
- データ管理の非効率性
- 紙ベースの記録管理が主流で、データの活用や分析が難しい状況です。
政策内容
八潮市の保育施設に、IoT技術を活用した「スマート保育見守りシステム」を導入します。このシステムは、センサーとクラウド技術を使って、子どもの安全管理、保育業務の効率化、保護者とのコミュニケーション強化を実現します。この取り組みにより、保育士の負担軽減、子どもの安全性向上、保護者との情報共有改善、そしてデータに基づく保育の質向上を目指します。八潮市全体の子育て環境の向上と、先進的な保育サービスの提供を実現します。
システムの主要機能
- 午睡見守り
- IoTセンサーを活用し、呼吸モニタリングと異常検知を行います。
- スマート検温
- 非接触型IoT体温計を導入し、迅速に検温・記録が可能になります。
- 登降園管理のデジタル化
- ICカードやQRコードを用いた自動記録システムを導入し、手書き記録の負担を削減します。
- 保護者連絡機能の充実
- スマートフォンアプリを活用し、双方向の円滑なコミュニケーションを実現します。
- 保育記録のデジタル化
- タブレット端末を使用し、日誌や成長記録を電子化します。
- データ分析・レポート機能
- 蓄積データを可視化し、保育の質向上に役立てます。
導入プロセス
- 準備段階(3ヶ月)
- プロジェクトチームを結成し、要件定義・仕様策定を行い、業者選定・契約を締結します。
- 試験導入(3ヶ月)
- モデル保育所(2~3カ所)でシステムを導入し、運用テストを実施。
- 本格導入(6ヶ月)
- 市内全公立保育所へ段階的にシステムを展開し、保育士や職員向け研修を実施。
- 評価・改善(継続)
- 定期的な効果測定を行い、システムの改善を図ります。
予算と財源
- 初年度予算: 約3,500万円(システム導入費、機器購入費、研修費など)
- 次年度以降: 年間約500万円(保守・運用費)
財源内訳
- デジタル田園都市国家構想交付金(国の補助金)
- 子ども・子育て支援事業費補助金(国庫・県費補助)
- 市の一般財源
期待される効果
- 保育士の業務効率化
- 事務作業時間の削減により、子どもと向き合う時間を増やします。
- 安全性の向上
- 特に午睡時の事故リスクを低減します。
- 保護者満足度の向上
- リアルタイムな情報共有により、安心感を高めます。
- データ活用による保育の質向上
- 客観的な記録と分析を基に、保育の改善につなげます。
- 先進的な子育て支援策の推進
- ICTを活用したモデルケースとして、市の子育て支援を強化します。
KPI(成果指標)の設定例
- 保育士の事務作業時間の削減(導入前比30%削減)
- 午睡時の異常検知率 100%
- 保護者アプリ利用率 90%以上(導入1年後)
- 保育士の満足度 80%以上(業務負担軽減の実感)
- 保護者の満足度 85%以上(「子どもの様子がよく分かるようになった」と回答)
- データ入力のペーパーレス化率 90%以上(導入2年後)
- 子育てひろば利用者数 年間50,000件(令和7年度目標)
このIoT保育見守りシステムの導入により、八潮市は「子どもも 親も 輝けるまち やしお」という基本理念の実現に向け、大きく前進することが期待されます。今後も、安心・安全な保育環境の整備に向けた取り組みを続けていきます。
八潮市の子育て環境がより良いものとなるよう、市民の皆様のご理解とご協力をお願いいたします。