デジタル改革で八潮を豊かに

選挙を終えての所感

候補者としての所感:ゼロからの挑戦と皆様への感謝

この度の八潮市議会議員選挙(2025年9月7日執行)におきまして、私は力及ばず議席を獲得するには至りませんでした。しかしながら、521名もの方々から貴重な一票を託していただきましたことを、誇りに思います。選挙戦を通じて賜りました数多くのご支援、ご声援に対し、深く感謝申し上げます。

私の挑戦は、文字通り「何もない」ところから始まりました。潤沢な資金も、強固な地盤も、頼るべき人脈もない。そのような状況下で、ホームページの制作、ビラのデザイン、ポスターの作成、そして40本を超えるYouTube動画の配信まで、すべて私自身の手で、想いを込めて作り上げました。ビラのポスティングもビラ配りも、自分自身の手でやりました。

選挙の1ヶ月前、初めてこの駅前に立った日のことを、今も鮮明に覚えています。皆様の貴重な朝の時間に、見ず知らずの男が突然「おはようございます」と声をかける。ご迷惑だったかもしれません。緊張で声が震え、皆様と目を合わせることすらできませんでした。しかし、毎日毎日立ち続ける中で、会釈を返してくださる方、「おはよう」と挨拶を返してくださる方が、一人、また一人と増えていきました。皆様の温かさが、どれほど私の力になったことか、言葉では言い尽くせません。

選挙期間が始まると、たった一人の仲間と二人三脚で、市内148箇所のポスター掲示場を駆け回りました。自動車ではありません。炎天下、自転車を漕ぎ続け、汗にまみれながら二日間かけて貼り終えた148枚のポスター。それは単なる作業ではなく、自らの足で八潮の隅々を巡り、この街の現状、課題、そして素晴らしい可能性を肌で感じるための、私にとって不可欠な時間となりました。

元来、人前で話すことが苦手な私がマイクを握り、街頭演説を始めた当初は、誰一人として足を止めてくれませんでした。しかし、私は諦めませんでした。信号待ちのわずかな時間をお借りして、私の政策、すなわち八潮の未来を変える「デジタル改革」の必要性を訴え続けた結果、少しずつ想いが皆様に届いていく手応えを感じ始めました。

この選挙戦では、心ない妨害や、古いしがらみによる圧力も受けました。多勢に無勢の状況に、心が折れそうになったことは一度や二度ではありません。しかし、私は屈しませんでした。なぜなら、そのような理不尽な古い政治を打ち破り、この八潮を良くしたいという一心で立ち上がったからです。

その心を支えてくれたのは、皆様からの温かい激励でした。通りがかりのお子さんたちがくれた「がんばれー!」という純粋な声援。お子様を抱きながら駆け寄り、「応援しています」と切実な想いを伝えてくださったお母様の姿。それこそが、私が守りたい八潮の未来そのものです。皆様が、折れかけた私の心を繋ぎとめてくださいました。

最後まで戦い抜くことができたのは、ひとえに応援してくださった皆様のおかげです。心より感謝申し上げます。

八潮市民としての所感:停滞への危機感と未来への提言

一人の八潮市民としては、今回の選挙結果を大変残念に思っています。この結果により、これからの4年間も八潮市は大きな発展を遂げることなく、自治体間競争に取り残され、衰退していく可能性が極めて高くなったと感じています。

特に懸念すべきは、国政政党である日本保守党の名を騙った候補者に1,948票もの票が投じられた事実です。これは八潮の危機的状況の表れと言えます。下図は彼の選挙遍歴を示していますが、落選のたびに居住地を変え、明らかに当選のみを目的として選挙地を渡り歩いています。2025年3月に小金井市で落選後、居住要件を満たすためだけに八潮市へ転入し、そのまま立候補するような人物が、八潮市の未来を真剣に考えているとは到底思えません。有権者が各候補者の背景を精査しなければ、このような候補者の当選を許してしまうという悪しき先例となりました。

改めて問いますが、この4年間で、私たちの八潮は、私たちの暮らしは、本当に良くなったと胸を張って言えるでしょうか。マンションが増え、人口は微増したかもしれませんが、この街が持つ本来の可能性は全く引き出されていません。

特に行政のデジタル化において、八潮市は周辺の自治体から完全に取り残された「ぼろ負け」の状態です。つくばエクスプレスの快速が停まり、都心までわずか十数分という、これほどの好立地にありながら、なぜ発展が停滞しているのか。それは、時代の変化に対応したデジタル化が行われてこなかったからです。この現状は、行政執行部にも、議員たちにも責任があります。

にもかかわらず、現職議員に多くの票が集中してしまう現状は、あたかも八潮市民が「現状維持、すなわち停滞」を望んでいるかのような意思表示になってしまいました。明確な専門性を持たず、現職の地位に安住し、選挙に勝つことのみに注力する議員に投票することは、市民の利益には繋がりません。

さらに、現市長である大山忍氏の支援を受けていた議員(前原あゆみ氏、佐藤ひろみ氏、平山たかひろ氏など)がすべて当選しました。市政を厳しくチェックするべき議会議員が、行政のトップである市長に応援されて当選しては、馴れ合いが生まれ、厳しい指摘ができなくなることは自明です。これは二元代表制の趣旨を根幹から揺るがしかねない、悪しき慣習です。有権者は、こうした構造にもっと危機感を持つべきです。

私は、八潮を、若い世代や子育て世代が「ここに住みたい」と心から思える、希望に満ちた魅力的な街へ変革したい。その切り札がデジタル改革です。それは単なるIT化ではなく、子育ての負担を軽減し、質の高い教育を提供し、行政サービスを効率化し、治安の課題を解決するための未来への投資なのです。

今回の結果により、八潮のデジタル化がさらに4年間遅れてしまうことは痛恨の極みです。

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