埼玉県八潮市の企業、山本工機株式会社が、第2回埼玉DX大賞において最優秀賞を受賞しました。この賞は埼玉県と埼玉県DX推進支援ネットワークが主催し、県内の中小企業における優れたデジタルトランスフォーメーション(DX)への取り組みを表彰するものです。
山本工機株式会社の受賞理由
同社は「DX × 技能実習生 = 小規模製造業の働き方改革の実現」というテーマのもと、以下のような成果を達成し、高く評価されました。
- 従業員の待遇向上(給与・賞与のアップ)
- 残業時間の大幅削減(年間2,195時間の削減)
- 有給休暇取得率の劇的改善(0%から91%へ向上)
DXの具体的な取り組み
山本工機株式会社は、以下のDX施策を積極的に導入し、従来の経験や勘に頼る生産体制から、データに基づく効率的な生産へと変革しました。
- 勤怠管理システムの導入
- 生産管理システムの実装
- コミュニケーションツールの活用
- 情報の可視化と共有による効率的な生産体制の構築
技能実習生への配慮
山本工機株式会社のDX推進の特徴として、技能実習生を含めた全従業員が働きやすい環境づくりに重点を置いた点が挙げられます。多様な人材が活躍できる職場環境の整備が評価され、他の企業にとっても参考となる取り組みとなっています。
企業概要
山本工機株式会社は1959年6月25日に設立された製造業の企業で、以下の事業を展開しています。
- 事業内容:真鍮鋳物・砲金鋳物・アルミ鋳物の砂型鋳造から切削加工、組立、検査までの一貫生産
- 従業員数:17名
- 主な業務:産業機器部品製造
表彰式について
第2回埼玉DX大賞の表彰式は、2025年1月22日(水)にさいたまスーパーアリーナで開催される「彩の国ビジネスアリーナ2025」の中で実施されました。表彰式では、埼玉県知事から表彰状と副賞が授与され、受賞企業によるDX推進の取り組み事例が発表されました。
この受賞は、八潮市の企業がDXを通じて働き方改革と生産性向上を実現した好例として、地域経済の活性化や技術革新の推進に大きく貢献するものでしょう。